きまぐれハチログ

思いつき行動多めの日常記録。一人暮らし/シンプルライフ/写真/お出かけ/料理

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古本屋をはじめた。

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といっても店舗ではなく。

かといってオンラインでもなく。

 

はじめたのはイベントに出店するその日だけのお店。一箱古本市という、古本のフリーマーケットのようなもの。

勧めたい本を選んで値段を決めて、好きな風に並べて、好きなように売る。

その本の好きなところをたくさん話してもいいし、静かに見守ってもいいし、POPだらけにしたっていい。自分にあったやり方で運営したらいい。

スペースの半分以上を本にしていれば、他にも好きなものを売るのもあり。なかなか自由度が高い。

 

 

人の本棚って面白くて好き。

友達の家に行ったときとかSNSで写真が上がってるときにはつい見ちゃう。本棚にはその人の趣味や興味がもろに出る。本の趣味が近いと気が合いそうだなって嬉しくなる。

そんな本棚があちこちで開かれていて、本が手に取れて、その本が好きな人が目の前にいて話すことも買うこともできる。なんて楽しいイベント。

 

 

1月下旬にお誘いいただいて、面白そうだなーでもやれるかな~って少し迷って、2月に決めた。やってみよ。5月下旬のイベントに参加する。

3月に他の古本市を見に行って、そこで買い物しつつ話してて、店主のおねーさんたちにいろいろ教えてもらった。

4月、5月は準備期間。選書からはじまり、陳列に使うものの用意や値段をわかるようにするスリップ作りとか。仕事から帰ってきて夜中にちまちまと作業を進めてて、なんだか文化祭の準備みたいだなぁと思った。当日だけじゃなくて準備からわくわくしてた。

 

 

 

 

それともうひとつ。

古本だけでなく、自分の撮った写真を並べることにした。はじめて売るための写真集を作った。写真も用意した。フィルムで撮ったものをチェキフィルムに出力した。

 

自分の作ったものを売ることがこわい。自信がない。値段を付けることも苦手だ。

でもやってみようって思えたのは3月に友人たちが背中を押してくれたから。わたしの写真を好きだと言ってくれて、せっかくなんだから写真集やポストカードを作りなよ!買うよ!って。ええええ。

どストレートな応援がすごく嬉しくて、でもその時は自信のなさから「じゃあ作る!」とは言えずに曖昧な返事しかできなかった。

 

それからの2ヶ月、作るかどうか、いったりきたりしてたのだけど、作ることにした。何度もあの日の応援を思い出してた。

嬉しかったことってこうやってずっとじんわり心に残って支えてくれるひとつになるんだなぁって実感した。

 

ギリギリに決めたもんだから作業の方はバッタバタ。でもめちゃくちゃ楽しい時間だった。

印刷を依頼して、仕上がったものを受け取って、上手くできてるかな、、って恐る恐るページを開いたら、

うん、好き。自分が好きな写真を詰め込んだんだからそりゃそうだ。上手いかどうかはわかんないけど、そもそもそういう軸で作ってない。わたしの好きなものを作ったんだった。

写真ってプリントして、画像じゃなくて紙の物体となったとき、あぁいいなぁって思う。頭ではもう十分にわかってることだけど、改めて今回好きな写真たちを手にして思った。

これを好きだと思ってくれる人に届いたら、買ってもらえたらいいな。



 

 

そんなこんなで迎えた当日。

2週間前の天気予報では天気が怪しげだったのにまさかの晴天。雲ひとつない真夏の日差しだった。

卒業旅行ぶりのスーツケースに本をぱんぱんに詰め込んで行ってきた。本って重いね。紙のかたまりだもんね~。

 

 

会場に早めに到着して、既にいた人たちに挨拶して、えーっと、どうしよう。はじめての場ってどうしていたらいいかわからない。

 

って思ってたのも最初だけ。

会場設営の手伝いに入って、みんなでテントを立ててるうちに自然と馴染んだ。

普段触ったことのないようなイベントテントの組み立てに、はじめのひとつは勝手がわからず時間がかかってたのが皆段々とコツを掴んで、それをあとから加わった人たちにも共有して、って繰り返してたらなんか連帯感。

会場の設営完了時にはもう心地のいい場所になってた。

 

 

 

いざイベントが始まったらあっという間だった。ずっと楽しくて、ほんとこれ文化祭の当日と一緒だ。楽しい刺激が次から次へとやってきて、気づいたら随分と時間が経ってた。

 

本棚を見てくれる人がどんな本を手に取るのかな~ってチラ見したり、水彩絵の具を持っていったからその場で本のPOPを書いたり、それを見た人と会話が弾んだり、ご近所さんの本棚を見に行ったり買い物したり、写真を通じてお話したり、あー楽しかった!

 

写真集もだけど写真を持っていってよかった。

20枚選んでプリントして持って行ったのだけど、売り場にバーって広げて並べたらそれを1枚1枚見てくれて、その人の好きに引っ掛かるものをじっくり選んでくれてる様子を見てるのがすごく楽しかった。

迷った上で「これにします!」って1枚を決めたときの顔、見ていて嬉しい瞬間だなぁって思った。好きを見つけた瞬間。

 

 

あとは本のイベントだから写真を見てる人に「しおりにでもしてください~」って声をかけたら「額縁に入れる!」って言ってくれたり、POPに「フィルムカメラで撮った写真をチェキの紙にプリントしました」って書いたからそれに対する質問をしてくれる人が何人もいたりとか、やり取りが全部楽しい。

 

本についてはあまりたくさんは語れないからどちらかというと見守る接客をしていたのだけど、それでも全然大丈夫だった。

本棚をじーっと見てくれてるのを見てるのが楽しかったなぁ。あれこれ手に取ってくれてるのを見て、お、趣味あうのかな~みたいな。そして選んでくれた本を見て、ふふっと。

 

お客さんがいないときにはまわりの店主さんたちとお喋りしたり、

気になってたキューバサンドを買いにいって食べたり、

お隣さんとお互い留守を預けあって古本市をぐるっとしてきたり、

ほんとにもう、ずーっと楽しかった。


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今回とりあえずやってみて今後はそのあと決めるって思ってたけど、これはまたやりたい。

 

今回の反省点は本の重さを考えずにスーツケースの容量マックスまで本を持っていったこと。重かった~。

本がたくさんあるのはいいことではあるけど、スペース的にほぼ背表紙しか見せられない陳列になっちゃったから、次はもう少し厳選してイチオシたちは表紙も見せられるように並べたい。メリハリをつけたい。

で、POPをたくさん書きたい。その場でパッと上手く喋れない分、その本の好きなところとかを書けたらいいな。背表紙で並べる陳列だとあんまりPOPがつけられなかったから。

 

本も写真も好きだけど、それだけでなくてお店作りも好きだなぁって思った。

こういうのがあったらわかりやすいかなー?とか、楽しんでもらえるかなー?とか、そういうのをひたすら考えて手を動かしてるのが楽しかった。

 

 

そんな感じで、準備から当日までずっと楽しいイベントでした。

お話ししてくださったり、本や写真集、写真を買ってくださった方々、ありがとうございました!

またいつかどこかで。