ふらりと鎌倉に行ってきた。
特にこれといった観光目的はなく、カメラを持ってふらふらしてみようかな~と。
リバーサルフィルムを使ってみたかったのもあって緑や青が多いところに行きたかった。
なんやかんやで鎌倉には毎年来ているし、ひと月に4回も鎌倉に来ていたような時期もあったもんだから「THE観光地」って場所は行きつくした。
今日はどうしよう。電車に乗って鎌倉に向かいながらどこへ行こうかを考えて、決めた。
北鎌倉にしよ。
北鎌倉で持ってるイメージは本の中だけ。
「ビブリア古書堂の事件手帖」という小説。
ゆったりとした落ち着いた街並みっぽくて散歩によさそう。
到着。北鎌倉。
平日だったしお昼過ぎの中途半端な時間帯だったから人が少なくてゆったり。
線路沿いをちょっと行ったところにブックカフェがあるみたいだからそこを目指しつつさんぽしよ。
うっすら富士山が見えた。
気温は高くはないけど日が出てるからあったかい。ほかほか。
道を間違えてるっぽいから一旦駅方向に戻ろうと思ってこれまで来た道をショートカットできそうな階段を上ったらいい景色。
なんかやたらと高級そうな住宅街に迷い込んでしまった。え、どこここ。突き抜ければ駅に戻れるの?
また階段があったからとりあえず上った。きっとこの先が駅の方だよね、、、?
いや、ほんといい眺めだわ。迷子なのに楽しくなってる。
また階段が見える。上るしかない。
ここまで上ればどこかにでるっしょ、たぶん。
、、、なんもなかった。
これまでも見てたけど改めて地図アプリを見てみる。
ふぁー!
思ってた以上に思わぬ方向へ進んでたー!!!!
そもそもの方向が真逆だし、軌道修正して駅の戻ろうとしてた方向も間違ってたらしいし、頭の中の地図とのギャップが激しい!
こんなに遠くに来てるんだと思ってなかった。むしろ線路沿いの一本隣くらいを歩いてるもんなんだと思ってたのに、、、。(だからショートカットしたら帰ってこれると思ってた。)
地図アプリもずっと現在地が変なところを指してたから位置情報の反応が悪いな~~~くらいに思ってたけどあれはずっと正しかったのね、、。
まさか自分が大船方向にいるとは思わなかったんだもん。あーああ。
引き返す勇気。
さっきとはまた違った気分で帰る道。
でも思ってたよりもさくっと戻ってこられた。
このトンネルの向こうはもう線路。
ただいま。
さっきは180度間違えていたから、線路を反対側に渡ってそのまま直進。
線路沿いを少し歩いていくと、左手の道の奥に目的のブックカフェを見つけた。
喫茶、ミンカ。
ブックカフェならゆっくりできるしリラックスできる店づくりがされてるだろうから心地いいだろな~って思って行ってみたら大正解。すごく素敵空間だった。
五味子茶が気になったんだけど残念ながら品切れ。
甘酒にしてみた。とろっと甘い。
あとはちみつ蒸しパン。
ちぎって食べるように教わって、そうしたらちぎるたび湯気が出て、ふわっふわだった。
置いてある本から気になったものを選んで読んだ。
普段集中力がなくてあんまり本が読めなくなってたんだけど、気づいたら1冊読み切ってた。
本を読むことに集中できるっていいね。
本を読みながらちょいちょいつまむのにちょうどよかった。
本以外にも雑貨やフライヤーなんかも置いてあった。
マッチが可愛かったから買っちゃった。
窓際のいい席だった~。
またこういうブックカフェに来たい。
平日の15時頃にいたけどお客さんもちらほら入れ替わるくらいで、たまに店員さんと自分だけみたいな時間すらあって程よかった。
少しのお喋りの声も、物音だけの静かな時間も、どっちも心地いい。
これが土日だと混雑してて結構待つらしいからこんなにゆったりは過ごせないんだろうなーと思うので平日での来店がおすすめ。
もうすぐ夕方、という時間になったから北鎌倉はここまで。鎌倉へ向かう。
駅には学生がたくさんで、おおっとなった。ちょうど帰る時間かー。
鎌倉に着いたら海に行こうと思って西口から御成通りへ。
そういやこの辺にあった「御成通り」って書かれてた門ってなくなっちゃったの?
着物屋さんやらパン屋さんやらカフェやら、気になるお店がぎゅっと詰まってる。
角の八百屋さん。みかんもりもりだったから一袋買ってった。夜たべよ。
みかんを買い終わるとちょうど電車が来るタイミング。
江ノ電、レトロでかわいい。緑のイメージだったけど青いのもあるんだね。
光が夕方の光に変わってきた。あったかい。
ここの通りの方角がちょうどよくて、西日がぱぁっと注がれる。
影が伸びるねぇ。
そんな風に西日の当たる景色を撮って歩いてたらもうすぐ海。早い。
ちょうど夕日が沈むところが見れそう。やったやった。天気もいいし最高じゃんか。
ん、、?あれ、なんか違和感。
フードがいない。
ふーどおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!
ついに落ちたか。すぐに外れちゃうからいつかそうなるとは思ってた。
さっきのブックカフェを出るときにも落としてて付け直したからなくなったのは今日のはず。
御成通りで撮ってる時には違和感はなかったから落ちてるとしたらあの八百屋までの間か、、、?
帰るときに来た道をちょっと探しながら歩いてみよう。
気分を取り直して、うーみーーー!
ずっとカメラに入ってたネガフィルムが撮り終わって、次はリバーサルフィルムを入れるー!初ー!
ネガフィルムを巻き巻き~。
スコッ
、、、あれ?もう軽い?
いや明らか早い。でも巻き終わってる。切れた感覚もなかった。ドキドキしながらパッと開けてみるとちゃんとパトローネに入ってる。
ってことは、、、最初から装填ミスってる可能性が高そう。
うわー嘘ーーー?!そんな初歩的ミス。
人に教えてる時は「蓋閉じたあと空シャッター切って連動して動いてるか見て~」って必ず言ってるのになんで自分がそれ忘れるの、、、!!!正月のテンションで浮かれてたのか、、、。
あんな巻き上げが短いんじゃ絶対ちゃんと撮れてなかった。
まぁ現像してみないとわかんないけど未露光な気がする。勿体ない。
だったらもし撮れてても多重露光になっちゃった方がいっか。ベロ出してもう一回使お。
うーん、お正月に撮ったやつも全部かぁ、、、、泣ける。
新年早々ミスってたのね。
っていうショボーンとした気持ちで撮った夕焼け。綺麗だった。
さ、わたしにはやらなきゃいけないことがある。
フィルムショックで忘れそうになったけど、フード探し。
来た道の足元をじっと見ながら戻っていく。
薄暗くなってきたし目が悪いのもあってよく見えない。
眼鏡持ってくればよかった。荷物を少しでも減らそうと思って置いて来ちゃったよ。
こんな調子で交差点のとこまで戻ってきたけど見つからなかった。
あーああ、見つからないならしょうがないし宿に向かうか。
くるっ、、、
ん?
ふーどおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!
潰されてるうううううううううううう!!!!!!!!!!
うおおおお、車に牽かれちゃったのね、、、。
ごめんよ、落としたことに気づいたときにすぐに探しに行ってればまだ無事だったのかもしれないのに、、、。
いやでも見つかっただけでもなんだか気持ちは落ち着いた。もう使えないけど。
ああ、せつな、、。
ベロ巻き込みフィルムの「ベロだし秘技」を伝授しまっす!(フィルムピッカー不要!) | 使える機材 Blog!
宿に向かいながら今度はフィルムショックと向き合う。
ピッカーを持ってきてなかったからフィルム同士でベロ出す方法を勉強中。
とかなんとかやってるうちに今夜の宿に到着。
ゲストハウス、亀時間。
ゆったり落ち着いた空気が流れる。
喫茶店みたいなリビングに、ストーブとやかんにほっこり。
こういうとこの本棚だいすき。好みの本がよく見つかる。
チェックインして荷物の片付けしたあとは、お茶しながらだらっだらー。
友だちがもうすぐ鎌倉に着くとの連絡を受けお迎え~。自転車のレンタルをやってるからお借りした。
自転車で駅に友だちを迎えに行く、っていうのが暮らしの延長っぽくて楽しい。
あー、やっぱり自転車いいなぁ。今週の雨天が終わったら買いに行こう。
夕飯は山形そばと鎌倉野菜が食べれるこちらへ。
ゲストハウスもやってて、去年鎌倉に来たときがちょうどオープン前で見学させてもらったとこ。懐かしいね。
山形と言えば気になってたこれ!芋煮!
やった~!まさか鎌倉で出会えるとは思ってなかったから嬉しい。
里芋がほくほくおいしい。汁の優しい味にほっこり。
それと山形そば!はじめて食べた。普通のソバに比べて麺がちょっと太めだった。
ネギにミョウガにナスにキュウリ。
薬味の類いって大人になってやたら好きになった。アクセントになる味と食感がいい~。
友だちのチェックインがまだだったから慌ててゲストハウスに帰って来た。ギリギリ~!
シャワー入ったり片付けしたりを終わらせて、あとはリビングでゆったりまったり。
亀時間で過ごすことで「自分の時間を取り戻す」というのがあって、忙しく過ぎ去る日々に疲れた人たちがここで一旦休んで振り返るきっかけになってるみたい。
なるほどなーと思ったし、わたしが初めてマスヤゲストハウスに行ったときの経験はまさにそれだったなぁと懐かしくなった。
それと今はもうこういう自分ペースの時間は自分で作れるようになったなぁ、って感じた。もう大丈夫。
八百屋さんで買ってきたみかんうまうま。
みかんって皮の剥きやすさ具合で当たりはずれがかわかるよね~って話をしながら剥いたひとつめがお互い皮がぴったりくっついた隙間がないようなやつで、次に手に取ったやつは程よく剥きやすいやつ、最後に取ったのが隙間たっぷりで甘くて好きなやつ、ってなんともミラクルで笑った。あれすごかったよね。ぴったりすぎ。
あ~~~よき~~~。
ゆるゆるな夜の過ごし方っていいなぁ。
寝る前にやかんのお湯で湯タンポ作ってくれた。
これが朝まであったかくてすごくすごくよかった。
足元があったかくてぐっすり眠れた。
明日は日の出を見に行くよ。
つづく。